テレワークの普及で人々の働き方は変わる


 緊急事態宣言の発令により一気に普及したテレワークは、人々の働き方を大きく変えると予想されています。

 よく聞くことの一つは、朝の決められた時刻までにオフィスに行かなくても、仕事を進める・終わらせることはできる、というものです。テレワークを経験した方には、心当たりがあることと思います。

 緊急事態宣言が終了し、新型コロナウイルスの感染拡大も落ち着くと、企業は従業員に対し、テレワークをやめ、以前のようにオフィスに来ることを求めるでしょう。その求めに応じ、多くの人々(従業員)は、朝の特定の時間帯にバスや電車に乗り、オフィスを目指すことを再開するのでしょう。

 ただ、同じ時間帯に多くの人が、バスや電車を利用すれば、バスや電車が混雑するのは自然のことです。混雑した空間に身を置くことが快適ではないことも自然なことです。テレワークであっても仕事が進む・終わるのであれば、不快な思いをしてまでオフィスに行く必要はないと考える人が増えるのも自然なことに思われます。

 企業も以前のように従業員にオフィスに来ることを求める必要はないと判断するでしょう。企業が従業員に対し特定の時間までにオフィスに来ることを求めていた大きな理由の一つは、過去の経験や慣習です。慣習を守ることよりも、仕事を進める・終わらせることを優先する企業は、従業員にテレワークを続けることを認めると思われます。

 従業員がテレワークを続けることで、企業はオフィスに関する費用を減らすことができるようになります。従業員がオフィスで働くためには、企業はオフィスという場所を用意する必要があります。そのためには、場所の使用料(オフィス賃貸料)や電気代を支払う必要がありますし、机や椅子、ロッカー、非常時のための備蓄品なども用意する必要があります。従業員のテレワークが普及すれば、企業はこうした費用を減らしても問題が起きないでしょう。


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