いわゆる社会人となり、会社で仕事を続けていくと、早い人は数年で、管理職の立場に変わることがあります。
管理職は、肩書がつき、部下を持つことになりますので、仕事のやりがいも大きくなると言われています。しかし、管理職になることに対して否定的な考えを持つ方もいらっしゃいます。
管理職になるデメリットの一つは、いわゆる残業(所定外賃金)がなくなることです。管理職になり、基本給が上がったとしても、これまでもらっていた残業代をすべてカバーできることは多くありません。管理職になったことで、年収が減ってしまうことも珍しいことではありません。
管理職の別のデメリットは、仕事が忙しくなることです。管理職になりたてだと、これまでの自分の仕事は続けながら、部下への指示や評価付け、外部との対応など新しい仕事もこなすことが求められます。管理章句になったことで年収が減ってしまうのに、仕事が忙しくなるのは割が合わない、と考えるのも無理はない気がします。
一方で、管理職になれば、対外的な信用度は上がります。ヒトは、(良いか悪いかは別にして)肩書で他人を評価する傾向があります。平社員より〇〇リーダー、係長、課長、部長、支店長、取締役などといった肩書がついていると、その方は(きっと)すごい人なんだろうな、と思ってしまいます。
管理職になることで、よりよい条件で転職できる可能性が高まることも期待できます。ヒトを判断する基準や判断は、企業によって異なるものの、現在もしくは過去の職場での肩書や地位は、ヒトを判断する際の参考情報になり得ます。
とはいえ、管理職になることに対して否定的な方ほど、管理職のメリットよりもデメリットの方が気になるものです。そして管理職になるデメリットが、メリットを上回っていると判断する傾向にあるようです。
私感でしかありませんが、管理職になることに対して否定的な理由は、メリットとデメリットの比較から来ているわけではない気がしています。それよりも、管理職という未知なるものへの不安が大きいように感じます。
ヒトは、不確かなものに対する恐れや怖さを強く感じるものです。地震のない国から来た外国人ほど、日本で地震を経験した時に、ものすごく怯える姿を見せます。福島第一原発事故に対する人々のパニック的な反応も、不確かなものに対する恐れ・怖さから来たものに思えます。
不確かなものに対する恐れ・怖さを否定することはできません。できることは、不確かなものを可能な範囲で確かなものにする考え方を取るようにすることかもしれません。
たとえば管理職になって残業代がなくなり、年収が減ることが確実だとします。その場合、年収がどれくらい減るかを見積もってみるといいかもしれません。減るであろう額(見積額)を確認することで、管理職になることの不確かさが一つ少なくなります。
管理職になり、仕事が忙しくなる場合も同じやり方ができそうです。部下を何人もつのか、これまでの仕事以外の仕事にどれくらいの時間を取られそうか、などを考えると、管理職になることの不確かさが少なくなると思います。
WorkOnはオープンしてから(ようやく)3ヶ月が経ちました。オープンする前は、不確かなことばかりで、今でも不確かなことは多々あります。ただ、営業を続けていくことで、以前は不確かだったことが確かなことに変わったのも事実です。これからも、お客様とのコミュニケーションを通じて、不確かなことを確かなものにし、よりよい付加価値をお客様にお届けできるようにしたいと思います。
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